9日は対馬豆酘(つつ)地区で千年以上続く赤米神事の「御田植え祭」へ行ってきます。
対馬に行くのは初めてですが、田植えで行くことになるとは思ってもみませんでした。
日本では明治以降、赤米が全国的な撲滅の対象となりました。
現在、各地で在来品種や改良品種などを行った赤米が栽培されていますが、神事用として栽培されているのは、岡山県総社市の国司神社、長崎県対馬市の多久頭魂神社、鹿児島県種子島の宝満神社の3社のみ。
対馬の赤米神事(国選択無形民俗文化財)は、田植えなど赤米にまつわる年間10回の行事は、すべて神事で厳格なしきたりを守って執り行われています。
30年前まで14件あった習俗を受け継ぐ「頭(とう)仲間」の金銭的な負担や後継者不足もあり、2007年からは、ついに1件のみとなり、存亡の危機に直面しています。
そんな中、島内はもちろん、島外の多くの方の協力で、今年は1月25日にスローフード味の箱舟(アルカ)に認定。
そして秋の新嘗祭(にいなめさい)で、県内から皇室に献上する宮中献穀に決まりました。
対馬からの献上は1937年に佐須村が米、鶏知村が粟(あわ)を献上して以来、実に76年ぶりだそうです。
私もお米を扱っている者として、この素晴らしい歴史ある赤米を、次世代へ存続継承できるお手伝いができたらと思い、今回参加させていただく形になりました。
御田植え祭の様子はもちろん、島の風土や歴史、食についてもすごく興味がある対馬。
たくさん感じて、またこのブログで皆様にお伝えしたいと思います。